新年の御挨拶













株式会社多田ファーム代表取締役社長 松田 智

 明けましてお目出とう御座います。
 今年の干支は「巳」ということで、私は年男ということになります。満60歳となりました。こういう節目の年には、大決心をするものなのでしょうが、ここまで来たら淡々と新年を迎え、坦坦と行うという心境です。
 多田ファームは、平成21〜22年の苦境を脱し、昨年は農場の生産性の回復が本物かどうかを問われる年でありました。お陰で、平成23年に引き続き、1母豚当たり肉豚出荷頭数が25頭以上になり、一皮剥けて成長したように感じています。
 今年は、昨年3月より取り組んでおります農場HACCPのシステム構築について、スピードを上げて進めてまいります。消費者の皆様に安全・安心を目に見える形にして行きたいと思います。また、仕事を通して後継者づくりに力を入れていきたいと考えています。
 随分前の話になりますが、義理の息子が職場の同僚に「美味しい豚肉を食べたよ。一度食べてみなさいよ。」と言われたその豚肉は多田ファームの豚肉だった。また、ごく最近の話ですが、農場長の娘さんはある会社の食肉売り場にお勤めらしいが、その娘さんの話によると、多田ファームの豚肉は評判が高く業界でちょっとした話題になっているらしいとのこと。もう一つ自慢と承知で申しますが、豚肉をカットする職人さんからも高い評価を得ているようで、肉の締まりが良くドリップが少ない、ナイフを肉に入れた時の感触が他の農場の豚肉とは違うということです。こういう話を聞くと、本当に有り難くうれしい気持ちになります。
 ところが、消費者の皆様にはなかなか分かってもらえないことですが、飼料価格は高止まりし、豚肉価格は低迷して、農場経営は大変厳しい状況になっているんです。しかしながら、物を作る者として手を抜くつもりはありません。生産者の良心として誠意をもって豚肉づくりに励んでまいります。
 今年も美味しい豚肉を食卓にお届けしていきたいと思っています。何卒、「ふれ愛・媛ポーク(肱川清流豚;県下のスーパーフジ)」と「ふれ愛・媛ポーク(箱入り娘;地元Aコープおおず)」をよろしくお願い致します。